トリックテイキングゲームに関するwikiです。

ナポレオン (Napoleone)

人数:4〜6人
時間:1ゲーム10分程度
製作年、考案者などは不明
難易度:B

ナポレオン役が絵札を何枚獲得するかをビッドして競うゲーム。
ナポレオンは切り札を指定でき、仲間として副官を1名指名できる。
他のプレイヤーはナポレオンと副官の獲得を阻止する事が目的。
駆け引きと推理のトリテ。

★準備
トランプ1組 52枚を使用する。
全員にカードを配るが、以下の枚数は配らずに裏向きに伏せて中央に置く。
  4人・6人=4枚  5人=2枚
それぞれの手札の枚数は以下のようになる。
  4人=12枚
  5人=10枚
  6人= 8枚
勝ち負けによってポイントを獲得する。
数回遊んで、最終的にポイントを多く獲得した者の勝利となる。

★カードの強さ
ナポレオンのカードの強さ(ランク)は一部特殊である。

最強のカードは常に 「スペードのA(エース)」である。
これを「マイティ」と呼ぶ。

次に強いカードは切り札のスートの「J(ジャック)」となる。
これを「正ジャック」と呼ぶ。

その次に強いカードは切り札と同じ色の「J(ジャック)」となる。
これを「裏ジャック」と呼ぶ。(スペードが切り札なら、同じ黒色のクラブのJ)

そして切り札の A K Q → 10 9 ・・・と続く
だだしスペードが切り札の場合はAがマイティなのでKからとなる。

「2」は最弱のカードだが、全員が同じスートで揃った場合は「セイム2」という役になり、2を出したプレイヤーがトリックに勝つ。
但し、マイティ、正ジャック、裏ジャックがプレイされた時はセイム2を無効にする。
また最初のトリックはセイム2の状態になっても役は無効となる。

★ビッドの開始
全員が自分の手札を見て、上記のカードの強さを参考にして順にビッドを開始する。
ビッドは「スペードで12枚」などと発声する。
 「スペード」は切り札のスートを意味する。
 「12枚」は獲得する絵札の枚数を意味する。

これは自分がナポレオンとなってスペードを切り札にすれば、絵札を12枚以上トリックで獲得できる、という宣言になる。
(ビッドは時計回りに行う、順番なくフリーに行う、などがある)

*注意* ここでの絵札は 4つのスートの 10〜Aまで 合計20枚 (10は数字札だが絵札として数える)

★ビッドの強さ
誰かがビッドした後に更に上位のビッドをすることで、ナポレオンになる権利を宣言できる。
スートの強さは スペード>ハート>ダイヤ>クラブの順に強い
数字は10〜20と昇順で強くなる(絵札は20枚なので20が上限)
(ビッドは12以上から、などと最低ビッド数が決まっているオプションもある)

つまり、「ハートの13」と宣言があった場合、それを上回るビッドは「スペードの13」となる。
ただし、スペードではなくクラブを切り札にしたい場合は「クラブの14」として獲得する枚数を多くしなければならない。
順にビッドする必要はなく、いきなり「クラブの16」などと宣言しても構わない。

だれもビッドしなかった場合は流れとなり、カードを配り直して再びやり直す。

★ナポレオンの決定
誰かのビッドに対して、誰もそれを上回るビッドをせずパスとなったら最後にビッドした者がナポレオンとなる。
ナポレオンの有利な点は
・自分に有利な切り札を決められる。
・副官を指名する。
・場に裏向きに伏せられたカードを手札と入れ替える。

★切り札の決定
ビッドの際に例えば「スペードの14」と宣言していればスペードが切り札となる。

★副官の指名
次に副官を指名する。
指名方法は個人を指定するのではなく、特定のカード名を指定することになる。
例えば「副官はマイティ」と宣言すれば、手札にマイティ(スペードのA)を持っている人は強制的にナポレオンの副官となり、ナポレオンと協力して絵札を獲得する側になる。
副官に指名された人は正体を晒す必要はなく、密かにナポレオン側が有利になるように立ち回ることになる。

指名するカードは自由で、「副官は裏ジャック」でも構わないが、通常は自身が持っていない最強のカードを指名する。
もちろんナポレオン自身が既に持っているカードを意図的に指名しても良い。
その場合は副官は存在せず、ナポレオンが1人で宣言した絵札枚数を集めることになる。

★手札の入れ替え
副官を指名した後に、ナポレオンは場の中央に伏せられたカードを手札に加える。
自由に入れ替えした後、同じ枚数のカードを場に戻す。
このカードはトリックプレイには使用しない。
これを活用して、ナポレオンは切り札を増やしたり持っていないスート(ボイド)を作るなどして手札を改善する。

*オプション* 
 戻したカードに絵札が含まれている場合のルールには幾つかある
1,絵札は誰も獲得しなかったものとする → 絵札の総枚数が減ることになる(一般的)
2,ナポレオンが獲得したものとする → ナポレオン側が有利となる
3,最後のトリックに勝った者が同時に獲得する → ややナポレオン有利

伏せられたカードの中に副官で指名したカードがあった場合、強制的にナポレオンは単独で絵札を獲得することになる。(独り立ち)

★プレイの開始
最初のリードはナポレオンから行う。
ルールはマストフォロー切り札あり。
ただし、マイティ、裏ジャックは切り札よりも強い。
正ジャックは切り札のスートのジャックなのでフォローの義務がある。
マイティもスペードのフォローの義務がある。

全員が出し終わったら、トリックの勝者を決める。
出したカードの中に絵札があれば、それを勝者が獲得して表にして自分の前に置き、その他のカードは裏向きに伏せて脇に置く。

勝者が次のトリックのリードとなり、同様にトリックプレイを続ける。

トリックを進めるにつれ、副官に指名したカードがプレイされる事になる。
その時点で初めて副官が誰であったかが明らかとなる。
以降は副官が獲得した絵札も、ナポレオン側が獲得した絵札として枚数を数えることになる。

★特殊なカード
1,マイティ(スペードA)、正ジャック(切り札のJ)、裏ジャック(切り札と同じ色のスートのJ)は役札である。
 強さは切り札よりも強い。たとえば切り札がハートだった場合は

 マイティ > ハートのJ > ダイヤのJ > ハートのA > ハートのK ・・・という順の強さになる。

2,セイム2
 「2」は最弱のカードだが、プレイされたカードが全て同じスートだった場合には「2」が最強となる。
 たとえばハートがリードされたとして、プレイされたカードが

 8,2,10,K、4 だった場合、2をプレイした者が勝者となり、10とKの絵札を獲得する。

 この中で1枚でもハート以外のカードがプレイされたら、通常とおりの強さで判定する。
 たとえば 4がダイヤで切り札でなければ、ハートの中で最も大きい数値の K が勝ち、10とKの絵札を獲得する。

 セイム2は最初のトリックでは無効である。
 またマイティ、正裏ジャックがプレイされたらたとえ全て同じスートでも無効となり、役札が勝つ。

★勝ち負けの判定
副官の正体が明らかになっている必要がある。

ナポレオン側が宣言した枚数の絵札を獲得すれば、その時点でナポレオン側の勝利。
 13枚と宣言して、ナポレオンが9枚、副官が4枚獲得した → ナポレオン側の勝利

対抗勢力がナポレオン側の獲得可能枚数以上の絵札を獲得すれば、その時点でナポレオン側の敗北。
 13枚と宣言して、対抗勢力が8枚の絵札を獲得した → ナポレオン側の敗北

手札を全て使い切る前に決着する場合がある。
また伏せた札に絵札が含まれている場合もあるので、伏せ札は最後に表にする。

★勝利ポイントの配分
ポイントはゼロサムで、勝った側にプラス、負けた側にマイナスとなる。

4人プレイ
 ナポレオン側の勝利 ナポレオン +1点   副官 +1点   その他 -1点づつ
 ナポレオン側の敗北 ナポレオン -1点   副官 -1点   その他 +1点づつ
 ナポレオン独り勝ち ナポレオン +3点   副官 無し    その他 -1点づつ
 ナポレオン独り負け ナポレオン -3点   副官 無し    その他 +1点づつ

5人プレイ
 ナポレオン側の勝利 ナポレオン +2点   副官 +1点   その他 -1点づつ
 ナポレオン側の敗北 ナポレオン -2点   副官 -1点   その他 +1点づつ
 ナポレオン独り勝ち ナポレオン +4点   副官 無し    その他 -1点づつ
 ナポレオン独り負け ナポレオン -4点   副官 無し    その他 +1点づつ

6人プレイ
 ナポレオン側の勝利 ナポレオン +2点   副官 +2点   その他 -1点づつ
 ナポレオン側の敗北 ナポレオン -2点   副官 -2点   その他 +1点づつ
 ナポレオン独り勝ち ナポレオン +5点   副官 無し    その他 -1点づつ
 ナポレオン独り負け ナポレオン -5点   副官 無し    その他 +1点づつ

*ポイントの配分には諸説あり

★ゲームの終了
あらかじめ決めた回数を遊んで、最もポイントを多く獲得した者の勝利
または、あらかじめ到達ポイントを決め、そのポイントに達した者の勝利 など


更なるルールの詳細については本家の wikipedia 「ナポレオン (日本のトランプゲーム)」参照方

トリテゲーム集 へ戻る

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

どなたでも編集できます